「不動産鑑定士」は、不動産の適正な価格を評価し、売買や投資、相続、企業経営などさまざまな場面で活躍する専門家です。
本記事では、不動産鑑定士になるための方法や試験の難易度、仕事の内容、メリット・デメリット まで詳しく解説します!
不動産鑑定士とは?
仕事内容
不動産の評価・鑑定
- 売買価格の査定
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不動産の適正な売買価格を算定
- 担保評価
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銀行が融資をする際の担保価値を評価
- 相続・贈与のための評価
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税務申告のための不動産評価
- 企業の資産評価
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企業の財務報告における不動産の価値査定
- 公共事業のための評価
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道路建設や再開発に伴う用地買収の評価
- 賃料の評価
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適正な家賃や地代を算定
- 訴訟や調停のための評価
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裁判所に提出する不動産価格の証明
報告書作成
「不動産鑑定評価書」 の作成は、評価結果を正式な文書としてまとめる作業 です。
① 総論(基本情報)
- 鑑定評価の目的
- 鑑定評価の条件(評価日時・前提条件など)
- 対象不動産の概要
② 調査・分析(市場・地域・法規制)
- 地域分析(周辺環境・将来の発展性)
- 不動産市場の動向(近隣の売買事例・賃料相場など)
- 法的制限(都市計画・建築基準法・用途地域など)
③ 鑑定評価(価格決定のプロセス)
- 適用する評価方法(原価法・取引事例比較法・収益還元法)
- 各手法による計算結果と最終評価額
④ 結論(評価額の決定)
- 最終的な不動産の評価額
- 鑑定士の署名・押印
コンサルティング
- 不動産の有効活用提案
- 投資・資産運用のアドバイス
- 企業の不動産戦略サポート
- 相続・税務対策のコンサルティング
- 不動産関連のトラブル対応
不動産鑑定士の平均年齢
不動産鑑定士の平均年齢は42歳(国土交通省調べ)
一番多い年齢は40~49歳(27%)
不動産鑑定になるには?
必要な資格は?
不動産鑑定士試験
- 受験資格
-
- 学歴不問
- 年齢不問
- 実務経験不要
- 試験の流れ
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STEP短答式試験
マークシート
STEP論文試験記述式
STEP実務研修2年間の研修
STEP修了考査修習の最終試験
- 合格率や難易度
-
国家資格の中でも、難関レベルとなります。
合格率は短答式約30%、論文式約15%、全体約4~7%
他の資格との比較(難易度)
資格名 | 合格率 | 必要な勉強時間 |
---|---|---|
宅地建物取引士(宅建) | 約 15~17% | 300~500時間 |
不動産鑑定士 | 約 4~7% | 2,000時間以上 |
公認会計士 | 約 10% | 3,000時間以上 |
司法試験 | 約 30% (予備試験合格者) | 5,000時間以上 |
不動産鑑定士の年収
平均年収
平均年収:600万~1,000万円
働き方 | 年収の目安 |
---|---|
企業勤務(一般社員) | 500万~800万円 |
企業勤務(管理職) | 800万~1,200万円 |
独立開業 | 800万~2,000万円以上 |
大手鑑定会社のパートナー | 1,500万円以上も可能 |
独立開業 すれば 仕事を取れれば取るほど収入アップ につながるため、 年収1,500万円以上 も狙えます。
不動産鑑定士が活躍できる場所(具体例つき)
- 不動産鑑定事務所
- 金融機関
- 不動産会社
- 公共機関・官公庁
- 監査法人・コンサルティングファーム
不動産鑑定士のメリットデメリット
メリット
- 高収入が狙える!
- 国家資格の中でも希少価値が高い
- 転職や独立の選択肢が広い
- 景気に左右されにくい(不況でも仕事がある)
- 不動産に関する専門知識が身につく
デメリット
- 試験が超難関(合格まで2,000時間以上)
- 実務修習が必須(資格を取るまでに時間がかかる)
- 独立には営業力が必要(仕事が取れないと収入ゼロ)
- IT技術の進化で将来的に仕事が減るリスクも
不動産鑑定士に向いている人
- 不動産業界で専門性を高めたい人
- 転職・独立を考えている人
- 勉強が得意で、難関試験にチャレンジできる人
- 高収入を目指したい人
まとめ
いかがでしたか?不動産鑑定士についてまとめてみました。資格を取るまで長期戦になります。ですが、取得すれば将来の選択肢が広がる!そんな夢のある職業目指してみませんか?